前作の「ゼロの未来」から5年。久しぶりのテリー・ギリアム作品。制作しようとしては頓挫していたいわくつきの作品、上映館が極端に少なくて、早めに見ないとすぐ終わってしまう!と思い都内の映画館へ。私と同じような考えの人がいるのかほぼ満席状態でした。しかも半数以上男性、平均年齢も高め。
映画自体は「ドン・キホーテ」という原作があるからか、テリー・ギリアムの作品の中では分かりやすいな、というのが第一印象でした。「ドン・キホーテ」を読んだことがなかったので、あらすじを後から調べてみたら予想以上に原作に忠実で驚いた。原作もかなり荒唐無稽な話だったみたいです。テリー・ギリアムの作品を見ているとやっぱり映画は映画館で見ないと楽しめないなと改めて感じました。最近動画配信の「GYAO」で「ゼロの未来」が無料配信していたので見たけど、やはり見るなら映画館だよな〜と。大画面で楽しむべき映画です。
ギリアム作品ではおなじみの俳優ジョナサン・プライスがこんなにもおじいちゃんになっているなんて!なことにビックリでしたが、どこか哀愁漂うドンキ・ホーテにはまっていてとても素敵でした。スターウォーズシリースをもう追いかけていないのでアダム・ドライバーを今回初めて見たのですが、ドン・キホーテにふりまわされながらも突き進んでいくどこか滑稽な役にはまっていました。過去にキャスティングされたジョニー・デップやユアン・マクレガーより結果的に良かったのでは。
唯一無二の世界観で、絶対的な存在感のある映画監督テリー・ギリアム。そんなギリアムももう73歳、あと何作見れるのかなと今から寂しくもなるけど、どんな困難にもめげずに映画を作り続けてほしいです。おおげさかもしれませんが、実は私が人生で最大の影響を受けた映画は『未来世紀ブラジル』です。
1月公開の映画でしたが、まだ上映している場所もあるみたいです。テリー・ギリアム作品が初めての方にもおすすめです。
『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』(英: The Man Who Killed Don Quixote)2018年 133分
監督:テリー・ギリアム
出演:ジョナサン・プライス(ドン・キホーテ)
:アダム・ドライバー(トビー)
:ジョアナ・リベイロ(アンジェリカ)
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