もやもやが残る…『さよならテレビ』

映画

話題になっていた映画。何度も見逃して一度は上映終了になっていましたが、3月はじめにやっと見れました。最初は東海放送でテレビ番組で放送され、瞬く間に評判に…。TV関係者の間でまことしやかに録画が出回っていたらしいです。

はじめてのポレポレ東中野へ。階段に椅子があったりと雰囲気がよい。全席自由席。半券で隣のカフェで割引になるので今度利用してみたい。アフタートークなども多く開催されていて、映画をじっくり味わうにはいいかも。私がチケットを買った時には違う映画のアフタートークが開催されていました。

映画については今までにない視点、カメラの向きを変えてテレビ局の内側に目を向けたのは良く分かる。でも結局は契約社員のベテラン記者と派遣社員をとりあげていて、もやもやは残る。アナウンサーも取り上げていたが、報道内部というよりは仕事の質の部分のような気がした。契約社員の報道に対する熱い思い、派遣社員の少し空回りする奮闘する姿。テレビ局のいわゆる「正社員」は脇役の状態。「正社員」は最初から映されるのを拒絶していた感じ。立場の違いがハッキリしている。あえてかもしれなけど、担当ディレクターが薄いというか軽い印象だ。特に話し方、声の感じが。ディレクター(監督)も「正社員(中の人)」なのだ。契約社員と派遣社員は「他人事」で、それを撮影している。そして契約社員の人がもしこの企画を提案したら絶対案が通ったはずはないだろうな、そもそもそんな権限ある仕事はしてないだろうなとまたもやもやする。多くの人が絶賛する中、私は仕事の格差について考えていて、制作者が意図したような見方はできなかったように思う。

『さよならテレビ』2019/日本 109分

プロデューサー:阿武野勝彦
監督:圡方宏史
制作・配給:東海テレビ放送

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